スーパー「小売チェーン事業者」のデジタル販促戦略
- リうちはリアル店舗の小売業だからデジタルは関係ない
- まだまだチラシから来店するお客さんがいるから、今のところはデジタル施策は必要ない
そのように考えている販促担当者の方も多いのではないでしょうか?
ですが、この記事を読まれているということは、少しはデジタル販促の情報収集をしたいという気持ちはあるはずです。
結論、リアル店舗を展開する小売チェーン事業者こそ、デジタル販促に取り組むことをおすすめします。
将来を見据えると、以下のような課題が浮かび上がってくるからです。
- 新聞購読者数の減少による折込広告の効果縮小
- スマホ普及によるマス広告の接触頻度減少
- キャッシュレス決済やポイントの普及による顧客の囲い込み競争激化
これらはデジタルの販促に強い小売店が生き残るという未来予想につながります。
今からでも遅くはありません。この記事で紹介する方法を参考に、自社でも取り組めることから着手していきましょう。
ポイントシステムや電子マネーの導入など、中長期を見据えたものもありますが、これらも知識として持っておくことをおすすめします。
小売チェーン事業者が取り組むべきデジタル販促
デジタル販促を導入する際にまず考えなければならないのは、「自社に合った施策は何か」という点です。
盲目的に「デジタルに切り替える」という方法はおすすめしません。
立地条件や顧客層などの店舗を取り巻く状況により、従来のチラシやサイネージなどのアナログ手法の方が効果を発揮する場合があるからです。
とはいえ、デジタル施策は「積み上げ型」です。今効果がないものも、5年後10年後には力を発揮する場合があります。
ここでは、すべての小売事業者が取り組むべき施策から順に解説していきます。
Googleビジネスプロフィール
Googleビジネスプロフィールは、Googleマップ上に表示される自社の店舗情報の管理、オンライン接客ができる無料ツールです。
Googleマップで「スーパーマーケット」などと検索した際に、現在地の周辺店舗の情報が詳しく表示されるのを見たことがあるのではないでしょうか。
ユーザーが店舗を探すとき、お店のWebサイトに直接訪れるということは稀で、口コミサイトやGoogleマップ、Google検索を使うことがほとんどです。
口コミコムを運営するmov社の調査によれば、飲食店や買い物を利用する際の店舗を探す際に利用するサービスの上位は「Google検索」が1位、「Googleマップ」が2位になっています。
まだGoogleビジネスプロフィールに登録していない場合には、まずは設定しておきましょう。
ポイントシステム
顧客のリピートや囲い込みに効果的なのが、ポイントシステムです。
すでに物理的なポイントカードを運用している事業者の方も多いことでしょう。既存のポイントカードをデジタルに置き換えることで、次のようなメリットがあります。
- 顧客データの活用
- ポイントの見える化による利用促進
- 電子マネーとの連携による相乗効果
ポイントシステムについては、以下の記事でも詳しく解説していますので、あわせてお役立てください。
独自電子マネー
独自電子マネーは、自社店舗のみで使えるキャッシュレス決済のことです。
Suicaやnanacoなどの共通電子マネーと比べて知名度も低く、構築コストもかかるなど導入には大きなハードルがありますが、それを上回るメリットのある重要な施策です。
- 決済手数料の削減
- キャッシュフローの改善
- 顧客の強固な囲い込み
将来的に自社の「経済圏」構築も視野に入ってくる、小売チェーン事業者のDX戦略の核となる打ち手の1つです。大袈裟に感じるかもしれませんが、実際に独自電子マネーを発行する小売事業者も増えてきています。
独自電子マネーについて詳しくは以下の記事も参考にされてください。
デジタル会員証
デジタル会員証は、いわゆる「店舗アプリ」と呼ばれるスマートフォンアプリのことです。
クーポンやデジタルチラシの配信を通じて、折込チラシが届かない層に向けて、スマートフォンへのプッシュ通知によりダイレクトに情報を届けることが可能です。
前述したポイントや独自電子マネーと連携することで、顧客の囲い込みにも有効な打ち手となります。
会員データを取れるため、購買データなどと紐づけてパーソナライズした広告配信や需要予測など、店舗運営の効率化にもつながるなど可能性は広がります。
デジタル会員証について詳しく書いた記事もあります。以下もあわせてご覧ください。
デジタルスタンプラリー
店舗回遊率を上げて追加の購買を促す効果があるのが、デジタルスタンプラリーです。
例えばモールのような大型商業施設では、顧客が回遊しづらいエリアのテナントへの集客が難しいという課題を抱えている場合も多いのではないでしょうか。
このような場合、施設内の要所にスタンプエリアをもうけ、すべて集めれば特典を付与するなどといった使い方が考えられます。
顧客に楽しみながら店舗を巡ってもらい、満足度を上げて追加の購入も促すといった効果を期待できるでしょう。
アナログ施策とも組み合わせるのがデジタル販促成功のカギ
小売店の売上は、「顧客数×来店頻度×購入点数」の3つの要素に分解できます。
施策を行うとき、どれかに偏るのではなく、それぞれを戦略的に組み合わせて行うのが成功のカギとなります。
まずは自社にとってどの部分が弱点になっているのかを見極め、それを補える施策を選択するのが良いでしょう。
プラスアルファとして、お中元やお歳暮などのシーズナブルアイテムを取り込み、売上を底上げすることも忘れてはいけません。
また、デジタル施策ばかりにこだわるのも悪手となる場合があります。どのような施策が効果を上げるかは、自社の顧客層や立地条件にも左右されます。マーケットを見極め、効果検証をしながらトライアンドエラーを繰り返すことが成果を上げるカギとなるでしょう。
まとめ
小売チェーン事業者が行うべきデジタル販促戦略について解説しました。
スマートフォンの普及により、顧客のデジタルシフトは加速度的に進んでいます。
高齢者だからといって、アナログ媒体ばかりを見ているわけではありません。「顧客がどこにいるのか」「何に興味を持っているのか」を常に見極め、その時々にあった施策を打っていくことが、これからの小売事業者には求められます。
- 社内にデジタル施策に強い人材がいない
- パートナー探しに苦戦している
そのようなお悩みをお持ちの場合には、ぜひ弊社マネーパートナーズソリューションズにお声がけください。マネーパートナーズグループとして培った金融ITの実績をもとに、貴社に最適なプランをご提案いたします。
以下のバナーからお問い合せいただき、まずはお気軽にお話をお聞かせください。